こんにちは。
最近、就活で自慢する準備のために、昔に作った基板を再発注しています。基板設計は、電気の知識がない私にとってパズルみたいなものですが、未経験の人から見ると珍しいスキルでもあります。
その珍しさがゆえに、3年前、学園祭で子供向けのモノづくり教室を開催したのですが、その一環で基板キーホルダーを作成しました。これを受け取った子供たちや、文系の人が珍しい体験と喜んでくれましたね。
基板キーホルダーというアイデアは特段珍しくありませんが、ただ「回路っぽいだけ」なものは避けたいものです(基板でできた定規とかあるけど)。実際に動作する基板キーホルダー的なものは ↓ なんかがあります。
過去の作品
ということで、こんな昔の作品をものを再発注して作りました。
みんなも作ってみよう
今回は作り方の紹介を目的に、新しい基板を作成していきます。 使用するソフトは基板設計ソフトのKiCADです。KiCADの基本的な使用方法については他の方の記事を参考にしてください。
1. 回路作成
単純ですね。光らせるLEDを選択できるようにしたい場合は、スイッチの接続位置を変更します。具体的には2つある抵抗の前に、SWを繋いでいきます。
2. 使用部品を選定する
こだわりはないですが、LEDは背の低いものを選択したほうがベターです。電子部品の実装に自信がある人は、表面実装のLEDに変更したほうが美しいでしょうね。ボタン電池のホルダーは今回小さめのものを用いていますが背が高いデメリットがあります。そのため、実際に自作する際には、このような背の低いものを使ったほうが良いかもしれないです。ただ、電池の入手難度も検討した上で自己判断してくださいね。
- 赤色LED
- 1608サイズの抵抗 (100Ωくらいがいい?)
- スイッチ (表面実装)
- ボタン電池ホルダー
3. 基板に画像を挿入する
KiCAD上で自力でデザインしてもいいですが(ドラゴンの基板はそうした)、PNGなどの画像をインポートする方法があり、そちらのほうが楽です。
基板に載せたい画像を作成していきます。今回は人に渡す予定がないため、ネットから拾ってきた画像にします。
次に、KiCADの「ビットマップ - コンポーネントコンバータ」を起動します。
「ビットマップをロード」し、目的の画像を選択 → 「Pcbnew」のフォーマットを選択 → 「表面層シルク」のレイヤーを選択 → エクスポートでどこかのフォルダ内に保存します。
※黒いところがシルクになるため、必要であればネガポジ反転や2値化の設定をしてください。
保存したファイルを、自作のフットプリントライブラリや、Symbolライブラリなどにコピペします。
C:\Program Files\KiCad\share\kicad\modules\Symbol.pretty\ ※KiCADのライブラリに突っ込む場合、管理者権限が必要
4.基板を構築していく
PCBレイアウトエディタから、フットプリントを追加する。
そして部品を配置し、いい感じに配置していきます。
この際に、部品を傾けて配置するには、部品上で「E」をおしてから、左下の欄を用いて角度を指定していきます。あと、ひもを通す用の穴も用意しておくとよいでしょう。
最後に、配線とEdge.Cutのレイヤーを書いていきます。こればかりは手作業になりますので、頑張ってください。
基板の発注方法については、ほかの人の記事を探してください。
おわりに
これで基板の完成です!この記事をきっかけに、僕の存在を消したりしないでくださいね。先に記事を削除するので...
そういえば、2019年のMaker Faire Kyotoで基板アートに関する講演があった記憶があります。ちょうど終わりかけに行って、私は聞けず仕舞いでしたが、その情報を聞いた人はよりよいキーホルダーができることでしょう。
今回の基板は、お馴染みのElecrowで発注しましたが(アノニマス以外)、最近届くまでの時間が短くなってきているように感じます。大昔に一度、台風時期に発注したことがあるのですが、発送から届くまでに1か月ほどかかったことがあります。時期的な問題なんでしょうかね。