基板の配線情報をARで表示できるサービス「inspectAR」が気になる件

 こんにちは。

 基板設計をしたことのある方は、発注基板を手に入れたときの実装やデバッグもしたことがあると思います。

 私も時々、趣味程度のクオリティで基板設計をしますが、free routingなどのツールで配線作業を手抜きしています。どの配線がどこを導通させているかをほぼ意識せず、ましてや配線内容を覚えているはずもありません。

 しかし、いざ発注基板が届いて実装する際に、配線内容をちゃんと考えておくべきだったと後悔することが偶にあります。 例えば、実装時に変に力を入れてパッドが剥がれたり、一部の電子部品を実装しないことで思わぬ箇所が導通しないような経験があります。また、回路設計の段階で間違っており、気づかぬうちにショートしていたこともあります。


 そんな時、目的の箇所がどこまで導通しているかの調査のために、ある程度の勘を頼りに地道にテスターで調べていく作業が必要です。もちろん、基板図を参考に作業しますが、PCと基板を見比べてデバッグすることは結構大変です。例えば、KiCADの基板図はオモテ面からのviewのみであり、ウラ面から見たときに左右が反転して混乱してしまうことがあります。また、ビアの位置を意識して導通箇所を考える必要があり、どこを調べたか意味不明になってきます。

 このように、基板のデバッグは(少なくとも私にとっては)骨の折れる作業です。PCの画面を見ることなく、基板を見ただけで配線状況が分かれば大変助かる。。。
 

 前置きが長くなりましたが、今回はそんな場面で使えそうなinspectARというサービスの紹介記事(?)です。

www.inspectar.com


inspectARについて

 inspectARとは、スマホなどのカメラで基板を写すと、事前に登録しておいた基板データに基づいて配線をハイライトしてくれるサービスです。例えば、3V3の電源がマイコンまで辿り着いているかを調べたいときに、設計図上でどう配線されているかをハイライトした状態で調査できるのです。

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大体こういうイメージです

 この動画を見ると、何ができるのかよくわかります。百聞は一見に如かず。 www.youtube.com


料金体系

 inspectARは一部機能に限り、無料で使用できるようです。その場合、OSはAndroidiOSに制限があります。また無料版で使用可能なデータ形式は、KiCADとEagleで作成した基板のみです。
 有料版ではWindowsMac OSでも使用できるようになり、あらゆる基板設計ソフトに対応しているとのことです。値段はスクショのようになっています。

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価格設定


PC上のみで作業したい場面は稀だと思いますが、WindowsMac OSで使用するために10万円というのは高い気がしますね。。。


試してみたかった

 最初の2週間は無料ということで会員登録を試みたのですが、どうやら登録には会社情報の入力が必要なようで、個人では必須入力事項が埋められません(Company Email, Company Sizeの入力が必須)。私は個人で利用したかったので、とりあえず仮想の会社情報を適当に入力して、問題があればすぐに手を引こうと思って登録してみました。

 何事もなく登録は完了。しかし、登録後のPlan設定が「Professional($1000)」だったり、「基板図数が3枚を超えると$500ずつ増加する」のような説明があったりと、料金体系がいまいち分からない。。。
 社会勉強代として10万円近いお金を支払うのは手痛いので、ここでチキって試用を諦めて解約しちゃいました。悪意のないサービスなのは理解していますが、料金体系が最初に提示されたる内容より条件が増えていると、怖くなって逃げたくなってしまいます。。。
// AWSの料金体系がわからず、下手に手を出せないときの感情。
// エロサイトの閲覧中に、高額な詐欺請求ページが表れたときの感情。


決して悪いサービスではないですよ!多分!

終わりに

 私は仮想情報を入力したり、お金が無かったりと後ろめたいことがあったので試用をやめてしまいました。なので大金持ちの人 / 会社に登録許可が取れる方 / 個人事業主の方は、私の替わりにinspectARをぜひ試してレビューしてみてほしいですね。
 ちなみに登録解除してから1か月近く経ちますが、クレカの登録もしていなかったので1円も払わずに済んでいます。もうちょい試してから辞めりゃぁ良かったな。


 ということで、使用したこともないサービスを紹介するというクソ記事でした。大した情報提供ができずすみません。